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Tanabe Chikuunsai Ⅳ

Tanabe Chikuunsai Ⅳ

 

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近年の四代竹雲斎は、海外での活躍も目覚ましく彼の作品は多くの人に共感と感動を与えています。彼は日本の伝統的な工芸であった竹工芸を現代のニーズに合わせた造形美へと変革させました。道具として使うだけであった竹の価値を、魅せるもの、体験するものへ変え、そしてその芸術的存在意義を新しく提示し、注目を集めるようになります。彼が表現するオブジェやインスタレーションは、古来日本で大切にされてきた精神性を主軸としたテーマ作品が多いのも特徴です。自然調和や共生、自己規律や礼儀といった今では失われつつある日本独特の価値を改めて思い出させてくれます。またそれは海外の人にとっては新鮮で共感できるものとなっています。竹ひごのみを使って制作されるインスタレーションは、巨大で不可思議な姿に圧倒されるのですが、攻撃的な要素は何一つなく、それらは穏やかで寄り添っていたくなるような作品です。作家の平和な想いや竹という自然素材が、見ている私たちに安らぎを与えてくれます。どの作品も彼が大切にしている再生や循環という思想が土台となっているからこそ、多彩でありながらも統一感のあるアート作品が作り上げられるのです。

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